「科学的根拠がある」とは、どういうことなのか、
また、
「科学的根拠が無い」とは、どういうことなのか、
深くは知らなくとも、意味を全く知らずに気にしていないかたが多いので書きます。
「科学的根拠」とは
「科学」という文字が入っていると、
「科学者ではないから自分には関係がない」と思ってしまうかもしれません。
「科学的根拠がある」というのは「再現性」があるということです。
何度試しても一定数、または、多くの人に当てはまる可能性が高いということです。
つまり、科学者どころか、誰にでも関係のあることです。
逆に、科学的根拠がないというのは、
サンプル数の少ない、誰かの経験則であったり、
まだ真実かはわかっていないこと、
まぐれや、あるいは嘘ということです。
科学的根拠に基づかないものを信じるということは、
真実を見ようとしないとも言えます。
科学的根拠の高さと低さ
科学的根拠には、高さと低さがあります。
例えば、
ランダムに100人を集めて行った実験(サンプル数 100)と、
ランダムに1万人集めて行った実験(サンプル数 1万)では、
1万人集めて行った実験のほうが科学的根拠が高そうですが、
統計学の話になると、
その実験ごとにサンプル数がいくつであれば、実験結果が「有意か」という話も出てきますので、
科学者でないとわからない領域になります。
これについては、「メタ分析」という手法による結果を信じることとしています。
メタ分析とは、研究結果の研究結果です。
研究するというフィルターが二重フィルターになっているので、
有意である可能性が高い、と考えています。
科学的根拠とは別の成功率
科学的根拠があるからといって、
成功する可能性がとても高いというわけではありません。
ランダムに100人を集め、試してもらう。
これを何度行っても、常に5%近い人が成功するという研究結果も科学的根拠があると言えますし、
常に90%の人が成功するという研究結果でも、科学的根拠があると言えます。
科学的根拠があるからといって、
成功する可能性も高いと認識してしまわないように気をつけます。
反例の存在
「この方法でうまくいく」という研究結果もあれば、
「それではうまくいかない」という反例の研究結果も出てきます。
完璧な研究はないですし、
時代の流れは常に変化し、新たに発見される研究結果、新しい理論など、
知識はアップデートされていきますので、
今までは正しいとされていた常識がくつがえったり、
研究結果に対する反例が出てきてもおかしくはありません。
古い知識に従い続けるのは思考停止ですので、
大切なのは、
知識をアップデートして、変化、成長していくことです。