読書家は注意【読書のデメリット】

投稿者: | 2020/09/19

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読書には、
他人の気持ちがわかるようになったり、メンタルを落ち着けるなど、
私たちに必要不可欠なメリットがありますので、
当Webサイトでは様々な書籍を紹介していますが、
そんな読書にもデメリットがあります。

読書の初心者の方々や、
多くの書籍を読むことができるようになった読書家のかたにも注意していただきたい内容です。

参考図書はこちらです。

▶読書について (光文社古典新訳文庫)

デメリット

・本のクオリティ
初心者の内に、間違った内容、偏った内容の本を読んでしまうと、
読書が私たちの思想に悪い方向へ影響してしまいます。
何百冊も読んできた読書家であれば、
質の高い本を見極める眼が自然と養われたり、
内容から悪い影響を受けにくいかもしれませんが、
初心者の内は難しいと思います。
初心者の内は、何でも読むのではなく、
名著と言われるものから読むといいです。

・思考停止
多くの本を読むと、自ら考えなくなる可能性があります。
本を多く読むベテランの読書家ほど、
本を読むことに慣れていき、
本を読んでいる間は特に何も考えずとも、
その本の著者の思想が頭の中に描かれます。

慣れた行動ばかりしていると、
思考しない時間が増えていき、
思考する力が衰え、思考停止になりやすくなる可能性があります。

本を読むばかりでは、
受動的な授業を受けているのと似た状態になり、
主体的になれなくなるかもしれず、
思考停止してしまう、ということですね。

・想像力を暴走させる
読書は共感力を鍛えることになりますが、
一方で、勝手な想像をするようになってしまうこともあります。
勝手な想像をしてしまうと、
共感力は下がってしまいます。

例えば、ある日、
友達がゼロ人になり、苦痛の末、自殺した人が登場する話の本を読んだとします。

読者に勝手な想像が働くと、
現実の世界で、
自分も友達がゼロになるのではないか、
自殺してしまうのではないかと不安になるかもしれません。
本の登場人物の苦痛に共感し、
現実世界では、
自分のメンタルも落ち込むかもしれません。

本を読むほど想像力が鍛えられ、
その想像力を制御できない状態になってしまうことは、
デメリットです。

・現実逃避
思考するということは、楽しいことばかりではありません。
「思考する」というのは、
わからないことに出くわしても、それに向き合うことです。
わからないことに対し、人は恐れを抱きます。
人は楽をしたくなる生き物ですので、思考するということは、
正直、一番大変なことです。
多くの本を読むと、思考せず、読むことに没頭できるようになります。
思考しないこと、思考停止になることはとても楽で、
人は楽をしようとします。
現実でつらいことがあったときに、
それに向き合うより、本の世界に入り込むほうが気持ちが楽です。
読書を、現実逃避に使ってしまいます。

解決策

・本の内容について思考する
本を読んだ後に、その内容について考えること、考察することが必要です。
そうでないと、
読んだだけになってしまいます。
本は、著者の言いたいことが表現されたものです。
本によっては、著者の言いたいことが隠れています。
読んだ内容をすべて覚えることはできません。
その本を読み、何か学ぶことで、
その本を読んだ経験を、
読者のものとすることが大切です。
これについて「読書について」では、
「精神の中に根を下ろすという表現になっています。
どういったことを指すのか、難しいですね。

・熟読すること
先ほどの「考察」が必要だとすれば、
熟読も必要となります。
一度読んだだけで、内容を理解することは難しいです。
考察するために、繰り返し読むことによって、
多くのことが見えてきます。
本を読むことが、著者の歩いた道を見ていくことだとしたら、
2週目は、1週目に比べ、
周りの景色を見る余裕、考察する余裕も出てきます。

・人の気持ちはわからない
読書によって、相手との会話の中での共感力は高まりますが、
例え心理学を学んでも、目の前の人の気持ちをわかるのは難しいです。
人の気持ちは絶えず変化することもあり、
そもそもわかるようなものではありません。


▶読書について (光文社古典新訳文庫)

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