カウンセラーはアドバイスをしません。
主にカウンセラーは、カウンセリングによって、クライアントに「気付き」を与えます。
カウンセリングと一口に言っても、
お悩みの内容によって異なりますので、今回はかなり広いテーマです。
カウンセリングについて広く、浅く解説しますので、
カウンセリングの受け方について、知っていただければと思います。
カウンセリングとは
カウンセリングは、「来談者中心療法」という、
クライアント(来談者)とカウンセラー(援助者)が対等な関係で行います。
クライアントに悩みを相談していただくために、
カウンセラーは、安心安全な環境を提供し、
対話を通じて、解決・解消・軽減するための援助をします。
「対等な関係」というのは、上下関係を作らないという意味です。
例えば、
病院では、医者と患者の上下関係がありますので、
医者のことを「先生」と呼びます。
カウンセリングにおいては「カウンセラー」と「クライアント」であり、
カウンセラーを「先生」とは呼びません。
カウンセリングを行う代わりに、
カウンセリングに見合った額の報酬をいただくという意味でも対等です。
カウンセラーはアドバイスをしない
当方ではアドバイスを含めてカウンセリングを行っていますが、
通常のカウンセリングにおいては、アドバイスは含んでいません。
教科書では、アドバイスが禁止されているほどです。
アドバイスを行うのは、カウンセリングではなく、コーチング、ティーチング、コンサルティングです。
カウンセラーによっては、カウンセリングとアドバイスを組み合わせてカウンセリングを行っていますが、
基本的には、クライアントが求めた場合にのみアドバイスをします。
これが「カウンセリングは悩みについて話すだけで終わるから、役に立たない」と思われる理由の一つとなっています。
アドバイスをしない理由は、
カウンセリングに含まれないということ以外に、
簡単に言うと、無駄だからです。
カウンセリングは、悩みの解決のために、
クライアント自身に気付きを与えることが目的となっています。
人は、自分自身で気付いたこと、認識したことを信じ、
納得し、成長します。
悩んでいる最中は、
脳が混乱しており、新たなことを理解する余裕がありません。
また、悩み事によって心身が疲弊している場合は、防御態勢に入っています。
人は、誰かに言われたことに対しては、特に防衛本能が働きます。
カウンセラーのアドバイスの内容は、
クライアントにとって未知の領域、知らない内容、経験のない内容であることが多いので、
特に防衛本能が働きます。
したがって、アドバイスをしても拒絶反応が起きますので、アドバイスをしません。
カウンセリングを受けるべき状態
どういった場合にカウンセリングを受けるべきか、カウンセリングを受けるべき状態について、
当方のカウンセリングオフィスでは、主に次の3つのいずれかに該当する場合としています。
・具合が悪い場合
・悩みがある場合
・何をしたらいいかわからない場合
悩み、メンタル面の不調については、
目に見えないものであり、ご自身で簡単に認識できるものでもありません。
私のカウンセリング経験から、
放置して改善することはありません。
理由として、
悩みが発生する思考、メンタル面に不調が生じる生活をしていることが多く、
そういった生活が大きく変わることというのは、あまりないからです。
今、悩みがあるかたは、ずっと悩みやすい思考をしたままである可能性が高く、
メンタル面に不調が生じているかたは、
メンタル面に不調が生じる生活を続ける可能性が高いです。