毒親とは【定義と特徴】

投稿者: | 2020/08/16

poison_smog

先日、「自分の親が毒親かどうか知りたい」というご相談がありました。
確かに、毒親という言葉は広まりつつありますが、その毒親の定義までは認知されていません。
毒親の定義と特徴について書いてみます。

毒親の定義

毒親の定義は、私個人の表現ですが、
「子どもを支配し、子どもの一生に害悪を及ぼす親」です。
毒親は心理的な罪悪感で子供を操作し、
その影響は、
克服しない限り、子どもの一生に渡って悪影響があります。
子どもに対し、虐待行為、モラハラをします。

「毒親」という言葉は、
アメリカの医療コンサルタント活動などをしているスーザン・フォワードさんが
著書「Toxic Parents, Overcoming Their Hurtful Legacy and Reclaiming Your Life(毒になる親 一生苦しむ子供)
で初めて使用しました。
Toxic Parentsの部分が「毒親」を指します。toxicの意味が「有毒な」です。
そして、
毒親について調べてみると、「斎藤学」という名前が出てくると思います。
斎藤学さんは、共依存アダルトチルドレン(AC)の概念を日本に広めた精神科医です。
著書「毒親」の子どもたちへで、AC論の概念から派生した毒親論の弊害について書いています。

毒親の特徴

さきほどのスーザン・フォワードさんの著書の目次の一部が、次のようになっており、
これが、毒親の主な特徴と言えます。

一章 「神様」のような親
二章 義務を果たさない親
三章 コントロールばかりする親
四章 アルコール中毒の親
五章 残酷な言葉で傷つける親
六章 暴力を振るう親
七章 性的な行為をする親

斎藤学さんは、次のように分類しています。

(1) 過干渉、統制型の親
(2) 無視親(ネグレクト)
(3) ケダモノのような親(激しい暴力や暴言・性的虐待など、心身の健康、時には生命にも関わるもの)
(4) 病気の親(周囲の適切な支援と保護が必要な精神障害の親、ごく少数であるが反社会性パーソナリティ障害のような親)

(1) 過干渉、統制型の親
毒親として相談される割合が一番高い、子どもをコントロールするタイプです。
社会人になり、自分が何をしていったらいいのかわからなくなる場合、
こういった毒親の元で育った可能性があります。
そして、
いつまでも子供でありたい、成長したくない気持ちから、
拒食症のような摂食障害になるケースもあります。

(2) 無視親(ネグレクト)
子どもにとって必要な世話をしない、子どもに全く目を向けない放任タイプです。
兄弟のどちらかばかりに異常に世話を焼き、
どちらかにはまったくかまわないというのも、これに該当します。
母親の場合、娘は他の家へ嫁ぐため、
自分を守ってくれる息子のほうを大事にするということもあるようです。

(3) ケダモノのような親(激しい暴力や暴言・性的虐待など、心身の健康、時には生命にも関わるもの)
子どもに性的虐待をしたり、
殴る、蹴る、ベランダに放り出す、罵声を浴びせるなどします。
小さい子どもが亡くなる事件が起きニュースで流れますが、これに該当します。

(4) 病気の親(周囲の適切な支援と保護が必要な精神障害の親、ごく少数であるが反社会性パーソナリティ障害のような親)
精神障害を持った親です。
うつで子どもの世話ができない、親が自殺をしてしまうということもあります。
親が子どもを産む前やシングルになったとき、
新たな恋人を逃さないために子どもを産み、恋人に別れられ、残った子どもに対する愛情はないので、
母子給付金がもらえるので手放さなかったりします。
こういう親の元で育った子どもは親を恨んでいなかったりしますので、
親から離れるべきとも思わず、
自分を責め続け、親にいい子だとおもわれようと常に努力したり、とても心苦しいです。

・スーザン・フォワードさんの書籍

Toxic Parents, Overcoming Their Hurtful Legacy and Reclaiming Your Life(毒になる親 一生苦しむ子供)

・斎藤学さんの書籍

依存症と家族


アダルト・チルドレンと家族―心のなかの子どもを癒す


「毒親」の子どもたちへ

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。