「相談したいけど相談できない」は嘘?

投稿者: | 2020/08/24

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「相談したいけど相談できない」
「誰にも相談できない」
というつぶやきをネット上でよくみます。

なぜ相談できないのか、なぜ相談するための行動をとれないのか、
そこにはどんな心理が隠れているのか、
心理的な抵抗について考えてみます。

金銭的に、相談できないということはありますが、
今回は、
金銭的な問題以外の心理的な抵抗について考えてます。

失敗に対する防衛本能

カウンセリングを受けるには、少なからず「勇気」が必要です。
もし、
せっかく勇気を出したのに、
カウンセリングを受けても効果がなかったら傷つきます。
時間の無駄だったと思ったり、労力の無駄だったと後悔した場合、
やはり心が傷つきます。
勇気を出したのに損をした気持ちになる可能性、
失敗するかもということに対する防衛本能から、
失敗をしないように、行動しないという選択肢を選びます。

仕事で例えると、
転職するか、転職しないかの選択に似ています。

今の会社でパワハラを受けていたり給料が低いと感じている場合に、
転職するかたのマインドとしては、
・パワハラを受けない、より給料が高い企業へ転職したい
・転職に失敗しても、また挑戦すればいい
・失敗するかは行動してみないとわからない
・行動しなければ、成功する可能性も生まれない
という感じでしょうか。

転職しないかたのマインドとしては、
・転職してもまたパワハラを受けてしまう可能性がある
・給料はそんなに変わらないかもしれない
・失敗したら嫌なので行動しない
という感じでしょうか。

カウンセリングを受けるため、
行動するためのマインドとしては、
・無料カウンセリングがある
・カウンセリングにどれだけ時間を割くか決められる
・失敗したとしても失うものは少ない
・行動しなければ、成功する可能性も生まれない
という感じでしょうか。

行動しないためのマインドとしては、
・カウンセリングが何分だろうと失敗したら嫌だ
・カウンセリングとかはよくわからないので受けたくない
という感じでしょうか。

▶参考:今に完全に満足しているのであれば読まなくて大丈夫です【恐れるべきは現状維持 チーズはどこへ消えた?】
▶参考:現状維持は衰退なので新しいことに挑戦していく必要があります【LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略】

認識のズレか承認欲求

「相談したいけど相談できない」とつぶやくことで、
何を求めているのか考えてみます。
ネットでつぶやくと、無視されるか誰かが反応するかのどちらかです。
よくネットでつぶやくかたは、
フォロワー数も何人かいますし、フォロワーでなくても、
つぶやけばいつか誰かが反応するということは、
身体が覚えています。
この時に予想している反応は、
「いいね」だったり、「リツイート」だったりです。
つまり、
「相談したいけど相談できない」というつぶやきは、
「相談したいけど相談できない私の状態をどう思いますか」と、
不特定多数に質問している=相談していると言えそうです。
この場合は、相談できないと思っていても、
行動としては相談しているので、
認識のズレに当てはまります。

つぶやきへのいいね数が多いと嬉しく感じるので、
いいねがほしいという要望である場合は、
求めているものは「承認欲求」が当てはまります。

理性と本能の葛藤

理性では「誰かに相談するべき問題だ」と認識していますが、
本能では「恥ずかしいから相談したくない」と感じていて、
この二つが組み合わさり、
こんがらがって、
「相談したいけど相談できない」という言葉になっているのではないかと思っています。

自分の中では何度も考えたけど、
答えや改善策がみつからないので、
自分だけの力ではどうにもできない、
もう、誰かに相談しないと解決しそうにないと認識しているので、
「誰かに相談するべきだ」と認識しています。

一方で、
自分の悩みを打ち明けるのは、
親友にでも抵抗がありますので、
初対面のカウンセラーに対しては、さらに抵抗があります。
恥ずかしさを感じたりして、相談しにくいです。

その二つの考えが合わさり、混乱して、
「相談したいけど相談できない」という言葉になっているのではないかと考えています。
隠されている言葉をつけ足すと、
「誰かに相談すべきことだと頭ではわかっているので相談したい気持ちはあるけど、
恥ずかしさなどの抵抗があって相談したくない気持ちもある」
という感じでしょうか。

まとめ

相談したいと思った理由、相談できないと思った理由は、
必ずあります。

悩みを抱えるかたや、うつ症状になりやすいかたは、
浅く考えてから行動するより、
深く考えてから行動するほうが向いています。

相談したくない理由について深く考えることで、
その理由を探り、言語化します。
言語化できたら、もやもやが少しは解消されます。

物事を深く、多角的に、前提から考え直す、
クリティカルシンキング、ロジカルシンキング、ラテラルシンキングなんかについて調べ、実践してみると良さそうです。

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